AIRコラム/2026-07-28
PGPRとは|時価総額÷売上総利益で見るバリュエーション指標の使い方
PGPR(時価総額÷売上総利益)の計算式と読み方を解説。PER・PSRとの違い、向いている銘柄タイプ、スクリーニングでの使い方を、日本株の実例イメージとともに整理します。
PGPR投資家バリュエーション
PGPRの定義
PGPR は 時価総額 ÷ 売上総利益(Price to Gross Profit Ratio) で計算するバリュエーション指標で、AIR(AI Analyst IR)が日本株の横断比較のために用いている独自の補助指標です。売上総利益(粗利)は「売上高 − 売上原価」なので、PGPRは「その会社の粗利1円に対して、市場がいくらの値段を付けているか」を表します。
なぜ粗利で見るのか
- PER(時価総額÷純利益) は、赤字企業や先行投資期の企業では計算できない・歪みやすい
- PSR(時価総額÷売上高) は、原価構造の違いを無視するため、卸売のような低粗利ビジネスとSaaSのような高粗利ビジネスを同じ物差しで比べてしまう
PGPRはこの中間にあります。販管費(広告・採用など、経営判断で増減させやすい費用)を差し引く前の「ビジネスの素の稼ぐ力」に対する値付けを見られるため、赤字だが粗利は伸びている成長企業や、利益率改善の途上にある企業の比較に向いています。
3指標の使い分け
| 指標 | 分母 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| PER | 純利益 | 黒字が安定した成熟企業の比較 |
| PGPR | 売上総利益 | 先行投資期・利益率改善途上の企業の比較 |
| PSR | 売上高 | 粗利構造が近い同業同士の比較 |
読み方の注意点
- PGPRが低い=割安、とは限りません。粗利が伸びない構造要因(競争激化・値下げ圧力)を市場が織り込んでいる場合があります
- 業種によって粗利率の水準が大きく違うため、比較は同業種内が基本です
- 売上総利益を開示していない、または算出に必要な原価情報が取れない銘柄では計算できません
単独で結論を出す指標ではなく、PER・PSRと並べて「どの段階の稼ぐ力に値段が付いているか」を確認する補助線として使うのが実務的です。
日本株でPGPRを一覧する
AIR日本株ファクトブックでは、上場企業の通期実績ベースのPGPRを、売上・売上総利益・PER・PSRなどと並べて銘柄ごとに確認できます。個別銘柄ページでは市場全体の中での偏差値表示もあり、同業種内での位置づけを掴みやすくなっています。
気になる銘柄を見つけたら、投資家向けAIRの非同期AI取材で、粗利構造や価格戦略について企業に直接質問することもできます。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨する投資助言ではありません。
